建物を守ってくれるのが屋根ですが、高いところにあることから、普段あまり目にすることはないのが実情でしょう。
屋根は紫外線や風雨などの過酷な環境から、建物をしっかり守ってくれているのです。
そんな大切な役割を担っている屋根は、どのような構造をしているのでしょうか。
垂木について
屋根は様々な構造をしていますが、その時に使用されるひとつが垂木です。
これは屋根の傾斜に従って、上から下に流れている構造材になります。
垂木というのは、屋根の基本になる材料とも言われています。
勾配のある屋根なら、どのような屋根でもこの垂木が必ず設置されているのです。
垂木は屋根面の荷重を支えてくれる役割を持っていますが、屋根の縁の下の力持ちと言った方が分かりやすいでしょう。
屋根をしっかり支えてくれる大切な部位です。
垂木については、45cm程度の間隔で設置されているのが一般的で、屋根材を固定する際に垂木に合わせて釘を打つことで強度を高めることができます。
屋根の強度向上以外には、雨漏り防止のメリットもあります。
野地板について
野地板は、垂木の上に設置されるものです。
前は18cmほどの幅で、厚さ5mmほど板を重ねて設置することが多かったですが、近年は厚さ9mmから12mmといった構造用合板を使用することが増えているようです。
野地板は、防水紙や屋根材を敷く際の土台になる部分になり、その上に防水紙屋根材を設置していきます。
外から見えない位置にあることから、野地板の存在を知らない人も多いのではないかと思います。
野地板は屋根の土台になる大切なもので、耐用年数は20年から30年と長いのが特徴と言えるでしょう。
そのため屋根の葺き替え工事の時に、一緒にメンテナンスすることもあります。
防水紙について
防水紙は、ルーフィングとも呼ばれています。
これは野地板の上部に設置するもので、雨水から室内を守ってくれる大切なものです。
雨漏りというと屋根材の損傷や外れなど、屋根材に問題があるイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、たとえ屋根材に何かしらの不具合があっても、防水紙に問題なければ、そこから雨漏りに発展することはないのです。
それが雨漏り防止の最後の砦と言われる由縁です。
屋根からの雨漏りを防止してくれているのは、防水紙(ルーフィング)なのです。
まとめ
雨風や紫外線などの外的要因から家を守ってくれるのが屋根になり、その構造について一部を紹介しました。
他にも様々なものがあり、それらは大切な家をカードしてくれています。
特に野地板は耐用年数が長いので、葺き替え工事などと一緒に行われることも少なくありません。